夜明けは深い群青から蒼天へ
刻々と変化していく色の先に待つのは新しい世界。
何かが終焉り、何かが開幕まる、そんな予感。
残酷なまでに眩い陽が、
すべてを暴き出す直前の静けさ。
歓びも嘆きも、あらゆる輪郭が
曖昧に溶けあい微睡む薄明の安らかさ。
その向こうに現われ出でるものに、
我々はいつか対峙しなければならない。
鮮烈な光のもとに、
いかなる影が描き出されようとも。
2018. 12. 7 特設ページ開設
2018. 12. 7 トラックリスト公開
2018. 12.16 クロスフェード動画公開
2018. 12.23 楽曲解説公開
2018. 12.31 通信頒布情報更新
Music:auguste beau
Arrangement:auguste beau
Vocal:ayano eiri, manabe aya, marie, Rita
Chorus:kamakita miki, sakata midori
Guitar:kato hiroaki
Recording engineer:saka tomotaka
Mix & mastered by:saka tomotaka
Art direction & Drawing:hamano masago
Design work:yambalu kuina, hashimoto kei
Special thanks:konno hinako
タイトル:lucis ortus(ルーキス・オルトゥス)
ジャンル:クラシカルアートポップス
ディスクナンバー:KDR-087
発売日:2018年12月30日
価格:【通常頒布価格】マキシシングル 1,300/(通販同時頒布)
参加日: 2018年12月30日(日)
スペースNo.: 東地区"ネ"ブロック-10b
サークル名: love solfege
≫外部リンクコミックマーケット公式サイト
≫外部リンクコミックマーケット準備会(Twitter)
マキシシングル『lucis ortus』は、以下の販売業者さまに委託させていただいております。
≫外部リンクKodomore Records
≫外部リンクとらのあな
(※店頭委託頒布は新作発売から3か月間のみの頒布です)
≫外部リンクメロンブックス
(※店頭委託頒布は新作発売から6か月間のみの頒布です)
1. lucis ortus
歌:真名辺あや/作詞:真名辺あや/作曲:オーギュスト棒
序曲的らしく、静かなパッド音とシーケンスからはじまり、しばらく「レ」の音しかない通奏低音を維持しながら、その上にコーラスが加わる。タイトル通り夜明けを連想させる曲である。途中で6/8拍子に変わり、背景に動きがみられるとサビに向かって徐々に盛り上がり、サビでは4/4拍子に戻る。拍子が変わるときは違和感を感じないように心掛けているが、この曲は特に気を付けた。
コーラスも徐々に人数を増し、感動的なサビでは大人数の合唱になる。この中で埋もれないようにメロディーを歌唱することは大変難しい。是非オフボーカルバージョンで歌ってみていただきたい。
サビが終わると再び6/8拍子に戻り、2回目のサビの準備が始まる。特に変奏もなく、サビを繰り返し、始まりのパッド音とシーケンスに戻る。
曲構造自体は極めて単純であるが、曲尺は6分を越える。
2. Emeth Azur
歌:綾野えいり/作詞:Simona Stanzani Pini/作曲:オーギュスト棒
ピアノコンツェルト形式の歌唱曲である。コンツェルトらしく、ほとんどの部分にピアノが登場し、歌唱との駆け引きをする。ただ、コンツェルトとはいえ、楽器編成だけであって、楽曲形式はポップスである。ただ、カデンツァ(コンツェルトでの「技巧的な聴かせどころ」)はごく小規模ながらも用意してあって、メロディーのみの部分が存在する。1番で出現するカデンツァは2番では変奏された形になってさらに技巧的になる。綾野えいりちゃんなら大丈夫だろうと無責任に音符を置いてしまったが、難なくこなしてくれた。次回コンツェルト形式の曲を作るときはカデンツァをもっと技巧的にすべきかなと思った。
この曲も前曲と同様、特に複雑な構造ではないが、7分の曲になった。マキシシングルだと尺に余裕がもてるので、長くなってしまうのかもしれない。
3. tinkle carol
歌:Rita/作詞:真名辺あや/作曲:オーギュスト棒
この曲はクリスマスソングである。曲自体は曲を通してポップスのメソッドで書かれているが、メロディーラインは讃美歌の様式に則って作り、そこからポップスに合うようアレンジしたので、結果としてポップスにクラシック要素が加わったような形になり、love solfegeらしい楽曲になったのではないかと思う。
歌唱面では、クラシック要素に引っ張られることなくポップスを貫いて歌うべきであって、Ritaさんが見事に歌い上げてくださった。
この曲も6分半になってしまったが、できれば間奏をつけたかった。しかし、間奏をつけると8分を越えてしまうため、断念した。マキシシングルを作り慣れたら、曲尺の按配もつくことができるようになってくると思う。今後の課題かもしれない。
4. impromptu 3.
ピアノ・作曲:オーギュスト棒
複合3部形式(AB-C-AB)に、ごく短いコーダ(終結部)がついたロマン派の考え方で書かれたピアノ曲である。今回のピアノ曲は弱い音が多い曲なので、弱い音がキレイなピアノ音源を用意し、マスターキーボードも弱い音がセンシティブになるものに替え、4の指(薬指)以外にはフィンガーウェイト(指に付ける重り)を付けてみたりと、いろいろと事前に対策をした。(それはズルだという人もいると思う。)
曲は5/4拍子と4/8拍子の2つの大きなモチーフが2回繰り返され、2回目には変奏される。その間に明るい緩やかな曲想が挿入される。いざ弾いてみると、かなりの酔っぱらい運転(テンポが変わりすぎる演奏)になってしまい、いくらロマン派だとしても理性的でないと感じた。完成形を聴いても大きく揺らぐ部分があるが、練習中はもっと大げさであった。何回も曲を聴いてもらうためにはこの手のロマン派の曲は理性的かつ情熱的でなくてはならないと考えている。
今回は楽譜を公開いたします。ぜひピアノが弾ける方は弾いてみてください。
5. BABEL (2019Remix ver.)
歌:真理絵/作詞:紺野比奈子/作・編曲:松本慎一郎
不完全なソナタ形式の楽曲。再現部はソナタ形式では下属調で書かれるべきところを平行調で書かれており、同様な手法の曲がlove solfegeには多いことからクラシカルアートポップスとしての象徴的な曲となっているようである。
今回のリミックスではコーラスを録りなおし、ミキシングもやり直し、雰囲気がややクラシックよりになったと感じている。大変満足である。
もうこの曲が出てから10年になる。小学4年生だった人が成人しているわけである。この10年はいろいろな事があったが、こうして音楽を続けられていることにまず感謝をしたい。そして10年後も音楽を続けられるよう願いたい。また、聴いてくださっている方も10年後もlove solfegeをご愛顧いただきたいと願っている。そうった意味での象徴の曲としてでもあるのではないかと感じている。